【超入門】「とび・土工・コンクリート工事」って結局どんな工事?迷いやすい業種区分を解説
建設業許可には全部で29の業種区分がありますが、その中でも取得する会社が多いのが「とび・土工・コンクリート工事」です。
名前が長くて少し分かりにくいかもしれませんが、一言で言えば「基礎的な工事」や「他の専門的な業種(電気や管など)に当てはまらない工事」を受け止めてくれる、守備範囲の非常に広い業種です。
しかし、「とび・土工・コンクリート工事」という名前のせいで、自社の工事がここに該当することが認識できず、誤って他の業種の許可を取ってしまうという悲劇が起きやすい分野でもあります。今回はシリーズ第十弾として、とび・土工・コンクリート工事の具体的な中身と、実務で迷いやすい業種区分の違いを分かりやすく解説します。

目次
ざっくり分けるとこの「4パターン」
「とび・土工・コンクリート工事」に含まれる工事は、大きく以下の4つのジャンルに分けられます。
① 足場・鉄骨・重量物
いわゆる「鳶(とび)職」のイメージです。足場の組み立て、鉄骨の組み立て、クレーン等を使った重量物の揚重運搬などが含まれます。
② 土工事・基礎工事
杭打ち、土砂の掘削(穴掘り)、盛土、地盤改良など、土をいじる基礎的な工事全般です。
③ コンクリート工事
型枠へのコンクリート打設、はつり工事(コンクリートを削る・壊す)などが該当します。
④ その他の工事(外構工事など)
駐車場のアスファルト舗装以外の整備、フェンス設置、カーポート設置などの「外構工事(エクステリア)」や、道路の標識設置など、他の専門工事に分類しにくいものがここに含まれます。
プロの視点:実務で多発する「3つの勘違い(落とし穴)」
許可を取得する際に非常によく起こる業種勘違いの落とし穴が3つあります。
勘違い①:「土を掘るから『土木一式工事』でしょ?」
【間違いです】 土木一式工事は、橋やダム、道路を作るといった大規模プロジェクトを元請けとして「総合的に企画・マネジメント」するための業種です。下請けとして現場に入り、土砂の掘削や基礎工事をメインに行う場合は「とび・土工・コンクリート工事」に該当します。
勘違い②:「建物を壊すのも『とび・土工・コンクリート工事』だよね?」
【要注意です】 昔は建物の解体も「とび・土工・コンクリート工事」に含まれていましたが、平成28年(2016年)の法改正により「解体工事」という業種が新しく独立しました。現在、純粋な建物の解体をメインに行うのであれば「解体工事業」の許可が必要です。
勘違い③:「フェンスやブロック壁の『外構工事』は造園工事?」
【基本はとび・土工・コンクリート工事です】 「お庭や外回りを作るから造園工事かな?」と迷う方がいますが、植物(植栽)のお手入れなどがメインであれば「造園工事」、コンクリートブロックやフェンス、カーポートの設置などがメインであれば「とび・土工・コンクリート工事」になるケースが多いです。
取得のハードル:専任技術者(人)の要件はどうなる?
とび・土工・コンクリート工事の専任技術者になるための国家資格は幅広く設定されており、「1級土木施工管理技士・2級土木施工管理技士(土木)」や「1級建築施工管理技士・2級建築施工管理技士(躯体)」などが該当します。
もし資格がなく「10年間の実務経験」で許可を取ろうとする場合、過去の請求書等の書き方が非常に重要になります。請求書に「〇〇一式工事」といった書き方ばかりだと、とび・土工・コンクリート工事の経験として役所に認めてもらえないため、専門家による事前の見極めが必須となります。
結び:業種選びは慎重に
「とりあえず土木一式を取っておけば全部カバーできるだろう」と安易に考えて業種を選ぶのは大間違いです。実際に行っている工事内容や今後行いたい工事内容を基に、どの業種の許可を取得するか慎重に考えてください。安易に業種を選ぶと、最悪の場合「『必要な業種の許可』がない状態」になってしまう可能性があります。
建設業許可は、「自社が今、実際に何の工事をメインでやっているか」に直結した業種を選ぶことが絶対条件です。
「うちの工事内容だと、どの業種を取るのが正解なの?」と迷われたら、まずは西宮の建設業専門である当事務所にご相談ください。過去の請求書や今後のビジョンを拝見し、御社にとって本当に必要な業種を的確にアドバイスいたします。


