建設業許可取得後に注意すべきこと

建設業許可は、取得して終わりではありません。取得した後も注意すべき点があります。今回は、これらの中でも特に知っておいていただきたい内容について紹介していきます。

なお、ここで紹介する内容が建設業許可を取得した建設業者に課される義務のすべてではありません。この点にはご注意ください。

1.変更届の提出

許可を受けた後に会社や営業所に関する情報に変更が発生した場合、決められた期間内に変更届を提出しなければなりません。

変更事由提出期限
1常勤役員等又は常勤役員等を直接補佐する者に変更又はその氏名に変更があったとき事実の発生した時から2週間以内
2専任技術者に変更又はその氏名に変更があったとき事実の発生した時から2週間以内
3令第3条の使用人(営業所長)に変更があったとき事実の発生した時から2週間以内
4常勤役員等又は常勤役員等を直接補佐する者及び専任技術者が欠けた場合事実の発生した時から2週間以内
5欠格要件に該当することとなった者があったとき事実の発生した時から2週間以内
6商号又は名称に変更があったとき事実の発生した時から30日以内
7既存の営業所の名称、所在地又は業種に変更等があったとき事実の発生した時から30日以内
8資本金額(出資総額)に変更があったとき事実の発生した時から30日以内
9役員等に変更があったとき事実の発生した時から30日以内
10個人の事業主、支配人又は法人の役員等の氏名に変更があったとき事実の発生した時から30日以内
11支配人に変更があったとき事実の発生した時から30日以内
12毎事業年度(決算期)を経過したとき(決算の変更届)毎事業年度終了後4か月以内
13使用人数に変更があったとき毎事業年度終了後4か月以内
14令第3条の使用人(営業所長)の一覧表に変更があったとき毎事業年度終了後4か月以内
15定款に変更があったとき毎事業年度終了後4か月以内
16健康保険等の加入状況に変更があったとき毎事業年度終了後4か月以内

2.廃業等の届出

許可を受けた建設業を廃止した等の場合は、30日以内に廃業届を提出しなければなりません。

廃業等の届出事項届出をすべき者
1許可を受けた個人の事業主が死亡したときその相続人
2法人が合併により消滅したときその役員であった者
3法人が破産手続き開始の決定により解散したときその破産管財人
4法人が合併又は破産以外の事由により解散したときその清算人
5許可を受けた建設業を廃止したとき法人であるときは、その役員
個人であるときは、その者

3.標識の掲示

建設業許可を受けた建設業者は、その店舗及び建設工事(※)の現場ごとに、周囲から見やすい場所に標識を掲げなければなりません。
※発注者から直接請負ったものに限る
こちらの内容に関しては、以下のコラムで詳しく紹介しています。

建設業許可票とは

4.工事現場における施工体制

工事現場の施工体制についても、以下のような注意点があります。

①工事現場への主任技術者及び監理技術者の設置等

ア. 建設業者が建設工事を施工する場合

建設業者が建設工事を施工する場合は、工事現場に主任技術者を設置しなければなりません。

イ.発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者の場合

発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者は、締結した下請負金額の総額が4,500万円(建築一式工事の場合は7,000万円)以上になる場合は、工事現場に主任技術者ではなく監理技術者を設置しなければなりません。

ウ.工事現場への専任が必要となる場合

主任技術者や監理技術者は、公共性のある施設若しくは工作物又は多数の者が利用する施設若しくは工作に関する工事であって、請負金額が4,000万円(建築一式工事の場合は8,000万円)以上となる場合は、工事現場への専任が必要です。

②一括請負の禁止

以下のような一括請負に関しては、禁止されています。

  • 請け負った建設工事を一括して他者に請け負わせること
  • 建設工事を他者から一括して請け負うこと

例外として、建設工事の元請人があらかじめ発注者の書面による承諾を受けた場合等一括請負が可能となる場合もあるためご注意ください。

5.建設工事の請負契約

建設工事の請負契約についても、以下のような注意点があります。

①請負契約書の締結

建設工事の請負契約の当事者は、以下のような内容を記載した契約書を作成し、署名又は記名押印したものを相互に交付することが必要です。

  • 工事内容
  • 請負代金の額
  • 工事着手及び工事完成の時期
  • 請負代金の支払いの時期及び方法
  • 契約変更に関する定め
  • 契約に関する紛争の解決方法

②不当に低い請負代金等の禁止

注文者が自己の取引上の地位を不当に利用した、以下のような行為は禁止されています。

  • 工事原価に満たない価格で請負契約の締結を強要すること
  • 契約後に当該工事に使用する資材等の購入先を指定し請負人の利益を害したりすること