建設業許可に「裏ワザ」はあるのか?西宮の行政書士が教える、リスクを排した正しい突破口

皆さま、こんにちは。西宮を拠点に活動しております行政書士の柴原です。

建設業を営む上で、大きな工事を受注するために欠かせないのが建設業許可です。しかし、いざ取得しようと要件を確認すると、「実務経験が足りないかもしれない」「証明書類が見当たらない」といった壁にぶつかることがあります。

そんな時、ネットで「建設業許可 裏ワザ」と検索すると、魅力的な言葉が並ぶかもしれません。しかし、要件を満たさないまま強引に申請することは、会社を救うどころか「倒産リスク」に直結します。今回は、専門家の視点から「裏ワザ」の正体と、正しい解決策についてお話しします。

「裏ワザ」に潜む罠と、兵庫県審査の現実

実務でささやかれる「裏ワザ」のような手法が、なぜ「自爆行為」と言えるのか。その具体例を挙げます。

例1:名義貸しによる専任技術者(営業所技術者)の登録

資格だけ持っている知人の名前を借りて登録する行為です。専任技術者(営業所技術者)は「営業所に常勤」して業務に専念することが義務付けられており、実務上の実態がない場合は建設業法違反(虚偽申請)となります。

例2:「形だけ」の出向による専任技術者(営業所技術者)確保の危うさ

出向による技術者配置自体は否定されませんが、兵庫県の審査では「常勤性」の実態が極めて重視されます。健康保険証の写しだけでなく、出向協定書、給与の支払い実態、さらには通勤時間が合理的な範囲かといった点を確認されます。「週1回しか来ない」ような実態のない出向は、専任技術者(営業所技術者)として認められず、虚偽申請と判断されるリスクがあります。

虚偽申請の重いペナルティ

虚偽が発覚すれば、許可の取り消しだけでなく「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」といった刑事罰の対象になります。さらに、「5年間の許可取得禁止」(欠格要件に該当するため、将来の許可申請自体が受理されなくなります)という、事業継続を揺るがす致命的な事態を招くことになります。

建設業許可専門の行政書士が提案する、適法な「正しい突破口」

「裏ワザ」という危うい橋を叩く必要はありません。兵庫県の手引きを熟読し、事実を丁寧に整理すれば、道が開けるケースは多々あります。許可の2大要件に分けて解説します。

1. 経営業務の管理責任者要件の突破口

経営経験が足りない、あるいは証明できない場合の対策です。

「経営業務の管理責任者に準ずる地位」としての経験を再精査

兵庫県では「非常勤役員」の期間はカウントされませんが、現行制度における「経営業務の管理責任者に準ずる地位」としての経験(5年又は6年以上)が使えないか、当時の組織図や職務権限規程まで遡って検討します。本人が気づいていない過去のキャリアが、要件を満たす鍵になることがあります。

2. 専任技術者(営業所技術者)要件の突破口

技術的な資格や経験が足りない場合の対策です。

実務経験の「証明書類」を徹底的に掘り起こす

10年の実務経験を証明する際、確定申告書だけでは工種の証明が不足することがあります。私たちは当時の請求書や注文書を1件ずつ精査し、兵庫県が求める客観的証拠として繋ぎ合わせる作業を徹底します。

国家資格の取得による技術者要件のクリア

実務経験での証明が困難な場合、闇雲に書類を合わせるのではなく、取得しやすい国家資格(2級技能検定など)を特定し、取得後の申請スケジュールを逆算して構築します。これが結果として最も確実で早いケースも多いのです。

なぜ「クリーンな手続き」が、最強の経営戦略なのか

何より大きいのは、「やましいところがなく、正々堂々と営業できる」という精神的な土台です。

「いつか不正が露呈するかもしれない」という不安を抱えたままでは、思い切った事業拡大や投資はできません。許可取得後の更新や業種追加などの際にも、正攻法で積み上げた実績があれば、余計な心配をすることなく手続きを進めることができます。

また、コンプライアンス意識が高まる昨今、元請け企業は下請け業者の許可情報をこれまで以上に精査しています。正攻法で取得した「濁りのない許可」こそが、健全な経営の証しとなり、安定した受注や融資を引き寄せる源泉となるのです。

結び:一人で悩まず、まずは「行政手続きの専門家」へ

「うちは無理だ」と諦める前に、プロの目で手引きと事実を突き合わせれば、必ず適法な解決策が見つかります。

西宮で根を張って事業を営む皆さまが、5年後、10年後も誇りを持って事業を続けられるよう、私は全力でサポートいたします。少しでも不安や疑問を感じたら、手遅れになる前に、まずは「行政手続きの専門家」へご相談ください。