社会保険未加入の状態から建設業許可を取得するための条件

西宮で建設業を営む皆さま、こんにちは。「西宮の建設業を、日本で一番熱い業界に。」しばはら行政書士事務所の柴原重太です。

現在の建設業業界において、社会保険への適切な加入は常識となりつつあります。当事務所にご相談いただく皆さまも、そのほとんどが既に適切に加入されています。

しかし、創業間もないタイミングや、諸事情により「まだ社会保険の手続きが整っていない」というケースも例外的に存在します。

結論から申し上げます。現在のルールでは、未加入のままでは許可申請を受理してもらうことはできません。

今回は、もし万が一、現時点で未加入の状態にある方が許可を目指す場合、どのようなハードルがあり、どう解決すべきかを整理してお伝えします。

1. なぜ「未加入」では許可が取れないのか

2020年の建設業法改正により、雇用保険・健康保険・厚生年金保険への加入が許可の要件として明文化されました。これを受けて、阪神南県民局(西宮土木事務所)をはじめとする各窓口では、申請時に以下の資料の提示が厳格に求められます。

  • 健康保険・厚生年金保険:保険料の「納入証明書」や「領収書」、または「標準報酬決定通知書」等の提示が必要です。
  • 雇用保険:「労働保険概算・確定保険料申告書」の控えや、申告書に対応する「領収書」等の提示が必要です。

これらの資料によって適切な加入が証明できない限り、窓口で書類を受け取ってもらうことすらできません。「許可を取って、売上が上がってから入る」という考え方は、現在は通用しないのです。

2. あなたの会社が加入すべき「適切な保険」とは

国土交通省の「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」に基づき、事業の形態ごとに求められる保険をまとめました。

事業の形態雇用保険健康保険厚生年金保険
法人(役員のみ)不要加入義務あり加入義務あり
法人(従業員1名以上)加入義務あり加入義務あり加入義務あり
個人(従業員5名未満)加入義務あり不要(※1)不要(※1)
個人(従業員5名以上)加入義務あり加入義務あり加入義務あり

(※1)個人事業で従業員5名未満の場合

健康保険・厚生年金保険については法律上の強制適用とはなりませんが、任意加入することも可能です。任意加入しない場合は、医療保険(国民健康保険等)と年金保険(国民年金)については個人で加入する必要があります。

3. 「許可取得」へ向けた3つの解決ステップ

現時点で要件を満たしていない場合でも、正しい手順を踏めば許可申請は可能です。

ステップ1:現在の加入状況と不足分を確認する

まずは上の表に基づき、貴社の形態において「建設業許可の要件として不足している保険」を正確に特定します。

ステップ2:加入手続きを速やかに行う

社会保険の加入手続きには一定の時間がかかります。当事務所では建設業に強い社会保険労務士と連携しており、加入手続きと許可申請の準備を同時並行で進めることで、タイムロスを最小限に抑える体制を整えています。

ステップ3:加入を証明する資料を揃えて申請へ

手続き完了後、保険料の領収書や納入証明書、標準報酬決定通知書など、加入を証明できる最新の資料を整えます。これらが揃った段階で、速やかに申請へと進みます。

4. しばはら行政書士事務所がサポートできること

社会保険への加入は、会社にとって決して小さくないコスト負担となります。

しかし、適切な加入は、単なる許可の要件であるだけでなく、現場での信頼を勝ち取り、良い人材を確保するための大切な先行投資でもあります。「家族経営の場合はどの範囲まで加入が必要か?」といった個別の判断が必要なケースについても、これまでの経験に基づき、適切なアドバイスをさせていただきます。

まとめ

繰り返しになりますが、建設業許可を維持・取得するためには、社会保険への加入義務があることを正しく理解し、それを履行している必要があります。これは、建設業界全体でコンプライアンスを強化し、働く環境を整えていくための重要なルールです。

「今の自社の状況で、どの保険に入れば許可要件を満たせるのか?」

もし例外的な状況でお困りであれば、一人で悩まずにまずはご相談ください。

適切な手順を一緒に考え、皆さまが自信を持って事業を拡大していけるよう、全力でサポートさせていただきます。