その工事は「内装仕上」?「大工」?それとも「建築一式」?複数業種にまたがるリフォーム工事の「正解」

西宮で建設業を営む皆さま、こんにちは。「西宮の建設業を、日本で一番熱い業界に。」しばはら行政書士事務所の柴原重太です。

リフォーム現場の経営者から、よくこんなご相談をいただきます。 「今回の現場、メインは壁紙の貼り替えだけど、床の組み直しも入る。うちの『内装仕上』の許可だけで受けても大丈夫か?」 「元請から『建築一式』が必要じゃないかと言われたが、どう判断すればいい?」

実は、この「業種判断」を誤ることは、知らず知らずのうちに「業種違いの無許可営業」という重大なリスクを背負うことを意味します。今回は、リフォーム工事における業種判断の「正解」を整理します。

判断の基準は「工事の内容、またはその主従関係」にある

結論からお話すると、複数の工種が混ざる工事をどの許可で受けるべきかは、「工事の内容、そしてその主従関係」で決まります。

単に「金額が大きいから」といった理由だけで決めるのではありません。その工事の全体像を見たときに、どの工種が「主」であり、どの工種が「従(ついで)」なのかを見極める必要があります。この判断を誤ることで怖いのは「法令違反」となることです。そして、それは大切なお客様や元請会社からの信頼を失うことにも繋がりかねません。

「主たる工事」と「附帯工事」のルール

業種を判断する際、まず考えるべきは「工事の目的は何か?そしてその工事業種は何か?」という点です。

  • 主たる工事: 目的となる工事のことです。たとえば、建物の美装や機能向上が目的であれば、基本は「内装仕上工事業」となります。
  • 附帯工事: 主たる工事を完成させるために、どうしても必要になる「ついで」の別業種工事のことです。

附帯工事であれば、仮にその部分の金額が500万円を超えていたとしても、主たる工事の許可さえあれば施工すること自体は法律上可能です。ただし、この「附帯」と言い切れるかどうかの判断基準は、実務上非常にシビアです。

具体例で判定!「これどっち?」ケーススタディ

現場でよくある事例を挙げてみましょう。

ケースA:間仕切り変更とクロス貼り

木製の骨組みを作る作業が主であれば「大工工事業」、木材や石膏ボード、たたみ等を用いた仕上げが主であれば「内装仕上工事業」となります。

ケースB:フローリングの貼り替え

「床仕上げ」は内装仕上ですが、「床板の張り込み」は大工に分類されることがあります。工事の目的が何か、そしてその工事内容がどの業種に該当するか、慎重な見極めが必要です。

ケースC:ユニットバスの交換に伴う壁の修復

メインが管工事(設備)であれば、それに伴う壁の修復は「附帯工事」として処理できるのが一般的です。

「建築一式」があれば大丈夫、という誤解

もう一つ、多くの経営者が誤解されているのが「建築一式」の許可です。

たとえ建築一式の許可を持っていても、単一の専門工事(内装仕上だけ、大工だけなど)を請け負う場合は、それぞれの専門業種の許可が必要になるのです。「建築一式さえあれば、500万円以上の専門工事を何でも受けていい」というのは間違いです。

建築一式とは、あくまで「総合的な企画、指導、調整」が必要な大規模・複雑な工事を指すものであることを忘れてはいけません。

迷った時の防衛策

現場を守るために、今日からできる防衛策があります。

見積書の「項目」を分ける

曖昧に「リフォーム工事一式」とするのではなく、内訳を明確にしましょう。工事の目的と主従関係を書類上で証明できるようにしておくことが、自社を守ることにつながります。

迷ったら「両方」取るのが最強の経営戦略

もし頻繁に判断に迷うようなら、業種を追加(業種追加申請)してしまうのが最も確実です。許可業種が増えることは、そのまま営業の幅を広げ、信頼を勝ち取る最強の武器になります。

まとめ:現場を止めてはいけない

建設業許可専門の行政書士として、私は単に手引きや法令を読み上げるだけでなく、それに則った本質的な考え方を重視したアドバイスを心がけています。

「この見積もり、どっちの業種で受けるべき?」 そんな現場の悩みこそ、私のような専門家を使い倒してください。社長が自信を持って現場に集中できるよう、私が背後の「許可」をしっかりとお守りします。

西宮の現場を、そして経営者の挑戦を、書類の面から全力でサポートいたします。