建設業許可の更新手続きはいつ、どうやる?忘れてはいけないポイント

建設業許可は取得したら終わりではありません。一定の期間ごとに更新手続きが必要です。許可の更新を怠ると許可が維持できなくなるため、建設業者にとっては非常に重要な手続きです。
今回は、建設業許可の更新手続きを行うタイミング、手順、そして更新時に気をつけるべきポイントについて紹介していきます。

1. 建設業許可の有効期間と更新時期

建設業許可の有効期間は、許可を取得した日から5年間です。有効期間の満了日が近づいたら、更新手続きを行う必要があります。具体的には、許可の有効期間満了日の30日前までに更新手続きを完了させることが義務付けられています。このため、更新が必要な時期を把握し、余裕をもって手続きを進めることが重要です。

例:許可を2019年4月1日に取得した場合、2024年3月31日が有効期間の満了日です。この場合、2024年2月末までに更新手続きを完了しておくことが必要です

2. 建設業許可の更新手続きの流れ

更新手続きは、基本的に新規許可申請と同様の書類提出が求められますが、以下のような手順で進めることが一般的です。

2-1. 必要書類の準備

更新申請に必要な書類を準備します。以下に、代表的なものを記載します。
(実際に更新申請を行う場合は、事前に各都道府県や各地方整備局が発行している手引きもご確認ください)

  • 許可申請書(〇)
  • 役員等の一覧表 ※法人のみ(△)
  • 営業所一覧表(〇)
  • 専任技術者一覧表(〇)
  • 誓約書(〇)
  • 登記されていないことの証明書(〇)
  • 身分証明書(〇)
  • 常勤役員等(経営業務の管理責任者等)証明書(〇)
  • 常勤役員等の略歴書(△)
  • 常勤役員等及び当該常勤役員等を直接に補佐する者の証明書(△)
  • 常勤役員等の略歴書(△)
  • 常勤役員等を直接に補佐する者の略歴書(△)
  • 健康保険等の加入状況(〇)
  • 建設業法施行令第3条に規定する使用人の一覧表(△)
  • 許可申請者の住所、生年月日等に関する調書(〇)
  • 建設業法施行令第3条に規定する使用人の住所、生年月日等に関する調書(△)
  • 株主(出資者)調書(□)
  • 定款(法人の場合)(□)
  • 登記事項証明書(商業登記)(□)
  • 営業の沿革(〇)
  • 所属建設業者団体(□)
  • 主要取引金融機関名(□)
  • 常勤姓等の許可要件確認資料(〇)
  • 収入印紙、証紙等(〇)


〇・・・必須書類
△・・・該当する場合に必要
□・・・変更があれば必要

2-2. 書類の提出

必要書類を整えたら、各都道府県や各地方整備局の建設業許可担当部署に提出します。提出先は、業務拠点がある都道府県知事または大臣です。

2-3. 更新手続きの審査

提出した書類を基に、役所側で審査が行われます。特に財務基盤や技術者の資格など、許可要件が更新時も満たされているかを確認されます。

2-4. 許可証の交付

審査が無事に通過すると、新たな許可証が交付されます。これで更新手続きは完了です。許可証が交付されると、再び5年間の有効期間が開始されます。

3. 更新手続きのポイント

3-1. 更新期限を厳守する

更新期限を守らないと許可が失効し、事業を継続するためには再度新規で許可を取り直す必要が生じます。新規申請には手間や時間がかかり、業務に支障が出るため、期限を厳守して手続きを進めることが重要です。

3-2. 計画的に更新手続きのための準備をする

建設業許可の更新は、業務をスムーズに継続するための重要なプロセスです。更新手続きの準備は、余裕をもって行ってください。また、更新期限を見逃さないように社内でリマインダーを設定したり、担当者を決めたりして、計画的に進めると良いでしょう。
いつも手続きを依頼する行政書士がいる場合は、更新時期の事前連絡をお願いしてもいいかもしれません。

まとめ

建設業許可の更新手続きは、建設業者が引き続き規模の大きな工事を実施するための重要な手続きです。

要点を理解し、期限までに確実に更新手続きを完了させることが、安定した事業運営と顧客の信頼確保につながります。 許可更新を計画的に進め、引き続き建設業許可を持つ業者として信頼ある業務展開を目指しましょう。